環境省の令和5年度実績の統計で、排出の最も多かったのは廃棄物の種類は?
橋本啓太
この記事の執筆者
橋本啓太
行政書士 / 廃棄物実務・運用アドバイザー
「廃棄物実務クエスト」共同執筆者
Q:環境省の令和5年度実績の統計で、排出の最も多かったのは廃棄物の種類は?

A:排出の最も多かった産業廃棄物は「汚泥」で、全体の4割を占めている。

産業廃棄物と聞くと、解体現場のコンクリートがらや、プラスチックごみを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

しかし、環境省が公表している最新の令和5年度統計を見ると、重量ベースで圧倒的に多いのは「汚泥」であることがわかります。

環境省の「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度実績)」によれば、令和5年度の産業廃棄物の総排出量は約3億6,725万トンでした。

このうち汚泥は約1億5,454万トンで、全体の42.1%を占めています。

次いで動物のふん尿が約8,036万トン(21.9%)、がれき類が約6,068万トン(16.5%)で、この3種類だけで全体の約8割になります。

選択肢の廃プラスチック類は約786万トン(2.1%)で、第8位でした。

排出量が多い=埋め立てが多い、ではない

同じ統計で処理状況を見ると、今回の選択肢3つは全く異なります。。

汚泥の再生利用率は7.6%と、19種類の中で最も低くなっています。その代わり、脱水や焼却などの中間処理によって91.5%が減量化されています。

がれき類は再生利用率95.9%で、19種類の中でトップです。

一方、廃プラスチック類は排出量こそ少ないものの、最終処分率は13.9%と、産業廃棄物全体の平均(2.4%)を大きく上回っています。

ここで補足をしておきますが、この統計の「排出量」は中間処理前の重量です。

汚泥は水分を多く含んだ状態で排出されるため、重さで比べるとどうしても大きな数字になります。

また、統計上「汚泥」とひとくくりにされていますが、その排出形態は様々です。
例えば、特に建設現場では、掘削で出る泥状のものは無機性の「汚泥」に該当しますし、食品施設から発生する泥状のものは有機性の「汚泥」となります。

「どれが一番多いか」と「どれが埋立地を圧迫しているか」は別の問題であることは、実務上、押さえておきたいポイントです。

橋本啓太
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橋本啓太

行政書士 / 廃棄物実務・運用アドバイザー

マニフェスト、委託契約、現場運用、社内実務フローなどを中心に、実務に落とし込む視点から論点を整理しています。

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