| Q: 医療機関から発生するプラスチック製の包装容器は、必ず感染性産業廃棄物として処理しなければならない? A: 感染するおそれのある病原体が付着していないのであれば、産業廃棄物の「廃プラスチック類」として処理します |
医療機関から出たごみなのに、なぜ「感染性産業廃棄物」にならないの?
「感染性産業廃棄物」の定義を廃棄物処理法の条文で説明しようとすると、廃棄物処理法施行令別表の引用まで必要となり、逆にわかりにくくなりますので、ここは環境省の簡潔な定義を引用したいと思います。
※出典 環境省「感染性廃棄物関連」
感染性廃棄物とは、医療関係機関等から生じ、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体(感染性病原体)が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物を言い、廃棄物処理法施行令第1条第1項第8号に定める感染性一般廃棄物と、同法施行令第2条の4第1項第4号に定める感染性産業廃棄物を指します。
医療機関から発生した産業廃棄物がすべて感染性産業廃棄物になるわけではなく、
『人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体(感染性病原体)が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物』だけが、感染性産業廃棄物に該当することがわかります。
そのため、今回の出題のように、感染するおそれのある病原体が付着していないプラスチック製の包装容器は感染性産業廃棄物ではなく、通常の「廃プラスチック類」として処理していくことになります。
なお、感染性廃棄物に該当するか否かの判断フローは次のとおりです。
※出典「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル(令和8年1月)」

たとえば、医療機関ではない個人宅で糖尿病治療のために使用したインスリン注射針は、上記判断フローに照らし合わせると「非感染性廃棄物」に該当します。
ただし、注射針をそのまま一般廃棄物として捨てると、回収する際に危険な場合がありますので、環境省は平成17年9月8日付通知「在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物の適正処理について」で
(1)注射針等の鋭利な物は医療関係者あるいは患者・家族が医療機関へ持ち込み、感染性廃棄物として処理する、(2)その他の非鋭利な物は、市町村が一般廃棄物として処理するという方法が考えられる
としており、実際には、廃棄物処理法の規定よりも柔軟で現実的な処理が行われています。






